頭部外傷・打撲時の対応について

こんにちは、とみよしこどもクリニックです。
今日は、かかりつけ医として相談の多い「頭の傷・打撲」についてご紹介です。

かかりつけ医として登録している子ども(患者)の保護者から、よく電話で相談のあるトピックが「外傷」です。
その中でも、特に「ベッドから落ちた」、「椅子から落ちて頭をぶつけた」というようなハプニングが多い印象を受けます。
同様のことは夜間の救急外来も同じで、これは日本に限った話ではないようです。

特に、頭部外傷で一番心配になるのが「頭の中は大丈夫か?」ということかと思います。
その際、検査手法として、頭部CTで頭の中を画像としてチェックするのが有効ですが、CTには放射線による被曝の問題があります。
そのため、救急の現場では「これは被曝リスクを冒してでもCTで確認すべきか」ということで救急の先生が頭を悩ませることになるため、いくつか頭部CTをとった方が良い状態なのかどうかを予測するスコアがあります。

代表的なものは次の2つです。
・PECARN頭部外傷ルール
・CHALICE小児頭部外傷ルール

ここでは、それらを一つずつ紹介すると話が細か過ぎてしまうので省略します。
以下に、その二つのルールをまとめたチェックリストを作成しました。
急いで受診する必要性があるかどうかの判断の助けになればと思います。

A) 意識レベルが悪い(いつもよりぼーっとしていることが多い。反応が鈍い)

B) 頭痛の訴えがだんだん強くなる。頭を打ってからだんだん機嫌が悪くなり収拾がつかなくなってきている。

C) 5分以上意識を失っていた

D) 3回以上嘔吐を繰り返す

E) 痙攣(けいれん)した (てんかんの既往がない場合)

F) 受傷起点が以下のどれかに該当する
  1) 時速 64km以上での交通事故
  2) 3mより高いところからの転落
  3) 早く動く物体との衝突

G) 1歳未満の場合、5cm以上の皮下血腫(たんこぶ)や打撲痕がある

A)〜G)のどれかに該当する場合は、受診が望ましい状態ですので、日中の診療時間内であれば当院へ一度相談にお越しください。
どれも該当しないが、「明らかにおかしい」、「明らかにいつもと違う」という場合や、元気だけど心配という場合も、同様に当院へ一度相談にお越しください。
夜間及び診療時間外であれば、救急外来を受診して下さい。

また、時間をかけて症状が出てくることがありますので、受傷から少なくとも24時間は慎重に経過観察する方がいいと思います。
その際、頭部外傷による嘔吐なのか、日常的な嘔吐(食べ過ぎなど)なのかを区別しやすくするために、嘔吐しやすいもの(炭酸飲料、牛乳、柑橘類など)を控えたり、経口摂取を少なめにしたりする方が良いでしょう。